模倣力を育てる!療育としてのごっこ遊び
2018/08/15
今日は臨床心理士・篁 一誠(たかむらいっせい)先生の講座を拝聴してきました。
私が篁先生を知ったのは、「自閉症の人の人間力を育てる」という篁先生の著作を読んだことがきっかけです。
臨床経験が豊富な先生なので、具体的な事例のお話しをしながら、自閉症の人への適切な関わり方を教えていただきました。
講座の最初の方で、模倣の重要性を話してただいたのですが、自閉症児が幼児期になぜ、模倣を訓練することが大切なのかを以下にまとめます。
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自閉症の人は独学の人
篁先生は自閉症の人について、興味のある特定のことにだけ熱心に学んだりする様子から、「自閉症の人は独学の人」であると表現していました。
今まで、自閉症の人を表現する言葉はいろいろ聞いてきましたが、「独学の人」というのはなかなかよい表現の仕方だなぁと感心しました。
興味のないことはなかなか学んでくれないので、自閉症の子は生活に必要なスキルがなかなか身に付きません。
幼児は生活の中で目にする大人のしぐさや行動を、自然と模倣することによって様々なことを習得していくわけですが、自閉症の子は自分の興味の向いている世界に没頭しているので、「模倣」する力が弱かったりします。
そこで、療育として、こちらから模倣をしかけていくわけですが、どんなことでもよいので、大人と同じ動作ができたら「同じだね」や「できたね」といった大げさでない言葉で褒めてあげます。
はじめは大人の方が子どもの真似をしてみて、模倣することの楽しさを表現してあげるのもよいですね。
食事のとき、同じ食べ物を同じタイミングで口に入れて、「一緒だね」と笑顔で言ってあげたり、日常の中で、大人の動作と重ねていくことを習慣付けていきます。
模倣の力を育てると、自閉症児は様々なことができるようになります。
学校で学ぶということも模倣の連続なので、篁先生は就学前までには、模倣の力を身に着けておくことが望ましいとお話ししていました。
模倣力を養うおもちゃ
私のムスメも幼児期には様々な模倣の訓練をしましたが、療育センターの臨床心理士の先生との関わりでは毎回必ず「おままごと」をやっていました。
「おままごと」は家庭での調理や食事などを模倣する「ごっこ遊び」ですが、大人と一緒にやることで、人と人との「やりとり」のルールも学べます。
「おままごと」のおもちゃは色とりどりのものがありますが、ここで、見た目にも楽しそうなおままごとの道具を紹介しますね。
私は「だいわ」というメーカーのおままごとセットが大好きなのですが、木製でありながら、「こんなものまであるの?」というバリエーションの豊富さが素晴らしいと思うのです。
代表的なのは、「ミニキッチンセット」や「ミドル キッチンセット」ですが、野菜を洗ったり、お鍋をコンロに乗せたり、基本的な家事の動作ができますね。
そしておままごとの醍醐味ともいえる「包丁セット」ですが、だいわの包丁セットはAセットからDセットまでの4パターンがあるのです。
包丁屋さん Aセット | |
包丁屋さんBセット | |
包丁屋さん Cセット | |
包丁屋さん Dセット |
おままごとは食事のシーン大切ですが、「ミニ 食器セット」や食器棚つきの「ミニままごとセット」というのもあります。
あと、炊飯器や冷蔵庫、電子レンジ、トースター、ホットプレート、エアポットといった家電もあったりします。
それぞれ、フタや扉がちゃんと開きます。
ダイワはフライパンや鍋、コンロ、包丁、ボウル、まな板、おたま&フライ返し、トレイ、食器、調味料(おしょうゆ、お塩)食べ物などのバラ売りもしています。
食器は小皿、中皿、大皿、お茶わん、スプーン&フォーク、コップ、ティーポット、コーヒーカップ、ワイングラスといった幅広い品ぞろえです。
食べ物は食パン、コッペパン、ホットケーキ、プリン、ピザ、目玉焼き、ハンバーグ、エビフライ、バター(入れ物とナイフ付き)、ケーキ、チョコレートケーキ、さかな、オレンジ、スイカ、いちご、ネギ、バナナ、トマト、きゅうり、ニンジン、さつまいも、なすび、大根、もも、レモン、青りんご、たまごがあります。
バラ製品が充実していると、後からいろいろ買い足す楽しみがあっていいですね。
破損や紛失があっても補充できます。
包丁屋さんのセットに含まれている木箱もバラ売りしているので、収納に入りきらない食器や食材を入れてもいいですね。
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