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いじめによる不登校。保護者会に出席してみた。

   

桜の季節、新年度がはじまりましたね。

 

昨年度の3学期、ムスメの通う小学校で保護者会が開かれました。

 

ムスメと同じクラスの大人しい男の子が、いじめによって不登校になったことを受けて、クラスで起きたいじめの説明が主な内容で、担任の先生の他に、主幹の先生と校長、教育委員会の方が一人来ていました。

 

ムスメのクラスの保護者は8割が出席していました。

 

抽象的な表現ばかりの担任の先生

 

保護者会では、最初に担任が1年間の振り返りと、いじめの内容について説明しました。

 

1年間の振り返りとして、「子どもたちはとても成長したと感じます」ということを話しました。

 

具体的にどのような面で成長したのかは話していないので、「成長」という言葉が、私にはなんとなく腑に落ちないものがありました。

 

ムスメから聞いた話では、不登校になった子は、クラスの7割くらいの子から「キモイ」といった悪口を言われていたそうです。

 

過去の記事にも書きましたが、ムスメのクラスは乱暴な子が多く、とにかく口が悪いので、ムスメも傷つくことが多くありました。

 

机から顔を上げて、たまたま誰かの方向を見ただけで、「見んなよ」と威嚇されたり、後ろから押されることもしょっちゅうなので、ムスメにとっては戦場のようなクラスだったし、いじめで不登校になった男の子にとっても過酷な場所だったと思います。

 

男子も女子も、優しいところが全くない子ばかりなので、先生が「成長した」と感じた部分がどの部分なのか、知りたいと思いました。

 

身長や体重面で成長することはあっても、内面的な成長についてはどうなんだろう?というのが私の正直な気持ちです。

 

 

いじめの説明についても、例えば、ムスメから聞いた話によると、不登校になった子は、トイレの床に直に座るように強要されたらしいのですが、先生の説明では、「トイレで座らされた」としか話さないので、それだけでは、洋式トイレの便座に座っただけのように受け取られることもあるように思います。

 

不登校になった子が、クラスの子たちによく言われていたのが「キモイ」という言葉ですが、その言葉についても、保護者会で先生の口から話されることはありませんでした。

 

いじめっ子の親もいるはずだけど・・・

 

不登校 加害者

 

担任の先生の話の次に、主幹の先生の話、教育委員会の方の話、そして最後に校長先生の話がありました。

 

全般的には、いじめの定義や、先生方の経験も交えたいじめについてに見解、「不登校は親も苦しい」ということなどが先生方のお話でした。

 

先生方のお話の後、質疑応答の時間が設けられ、全体の3分の1ほどの保護者が自分の感想を述べていました。

 

それら、保護者の方々の反応というか、話し方に、私は違和感を覚えました。

 

先生方に対して、どこか攻撃的な感じがするのです。

 

確かに、担任の先生は、どこかぼんやりとしたところがあって、いじめに気付くのも遅かったし、先生に非がないとは言えないのですが、加害者はそれぞれのお子さんなのだから、家庭でのしつけを振り返る気持ちがあってもよいと思うのです。

 

ムスメが在籍するクラスは、人を傷つけるような言葉を使う子がとても多いので、先生方が、「ご家庭でもご指導をお願いします」と言ったことに対し、もう少し謙虚に受け止めてもよいのでは?と私は思いました。

 

「兄弟姉妹が多いと、乱暴な言葉になりがちなので、些細なことでうちの子は傷つかない」とか、「保護者会が開かれる時期が遅いのでは?」とか、「うちの子だって暴言を言われたがある」といった感情的な話ばかり。

 

大人しく無抵抗な子を相手に、クラスの7割の子が、ひどいことをしたり、言ったりしたのだから、この保護者会に出席している人の中には、かなりの確率で加害者の親が含まれていると思うのです。

 

ムスメから聞いた話では、数人の主要ないじめっ子に、他の子が同調して悪口を言っていたそうですが、同調した子もいじめられた本人からしてみれば加害者なので、人に影響されて悪い行動をとってしまう「心の弱さ」について、家庭でも話し合うべきではないでしょうか。

 

結局、荒れているクラスというのは、親にも問題があるのだなぁと、決めつけてはいけないと思いつつも、そんな考えが頭をよぎってしまいました。

 

いじめっ子は反省などしていない

 

私はどの人がどの子の親なのか、すべてわかるわけではないので、一番いじめていた子の親が保護者会に出席していたかどうかがわかりません。

 

クラスの一番のいじめっ子は、ムスメもいろいろ被害に遭っているMくんですが、学校からいじめの指導があった後も、Mくんは通学路でムスメに舌打ちして睨んできたり、態度は全く変わっていません。

 

いじめられていた男の子が、学校に来なくなった日の前日、体育の球技でミスをしたときにクラスの男子に執拗に責められていて、とてもくやしそうにしていたのをムスメは目撃していますが、その後もクラスで球技をやるときに、ミスをした子が強く責められる悪習は変わっていません。

 

子供たちに、いじめが悪いことであるという指導がされ、保護者会まで開かれても、いじめはなくなりません。

 

そこにいじめっ子がいる限り、いじめはずっと続くのですね。

 

 

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