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「ザ!世界仰天ニュース」で紹介された自閉症のピアニスト、紀平凱成さんについて

   

先週放送された「ザ!世界仰天ニュース」に自閉症のピアニストである紀平凱成(きひらかいる)さんを取り上げていました。

 

紀平凱成さんは17歳にして、難易度が高いとされているウクライナの音楽家、ニコライ・カプースチンの楽曲を完璧に演奏できるピアニストとして注目されているピアニストです。

 

以前、「金スマ」で発達障害のピアニスト、野田あすかさんを紹介していましたが、あすかさんは22歳のときに発達障害と診断されたので、壮絶な二次障害に苦しんでいたのに対し、紀平凱成さんは2歳のときに自閉症と診断されたので、わりとのびのびとピアノと向き合ってきたように番組を見て感じました。

 

紀平凱成さんの幼児期

 

2001年、凱成さんは紀平延久さん、由起子さんご夫婦のもとに長男として誕生します。

イルカのように、自由で人を幸せにできる人になるように、凱成(かいる)と名付けられました。

 

凱成さんが2歳を過ぎた頃、同じ年齢の子が言葉を話せている時期にもかかわらず、何もしゃべらないず、視線が全く合わず、自分以外の存在に全く気が付いていないかのような様子に、お母さんの由起子さんは心配になっていました。

 

3歳になる少し前に受けた区の検診で、「自閉症の傾向がある」と告げられます。

 

凱成さんのお母さんは、先のことを考え、このまま育てていけるのかという不安が頭から離れなくなったそうです。

 

お母さんが不安そうな様子を見て、凱成さんはお母さんの頭を撫でてあげる優しい様子に、お母さんは励まされます。

 

凱成さんの場合、普段の決まった生活で困ることはありません。

 

教えてあげて、反復すれば、多少成長が遅いものの、定型発達の子と同じようにできます。

 

しかし、保育園へ行くと、先生を困らせるようになります。

 

例えば、先生がみんなに絵本を読んであげる時間に、歌を歌って最後まで歌い終わるまでやめないような拘り「があったり、慣れないことや初めての場所を極度に嫌がったりするのです。

 

思い通りにならないときに激しい癇癪で周囲を困らせたり、自閉症児によくある特性が表れてきました。

 

5歳を過ぎて驚くべき能力を見せる

 

言葉で言われた指示を理解していないこともある凱成さんですが、5歳を過ぎてから、驚くべき能力を発揮するのです。

 

 

ある日、凱成さんがパズルを裏面にして組み立てている様子をお母さんの由起子さんが発見します。

わざわざパズルをひっくり返してはめていく凱成さんの様子を、お母さんは、「絵よりも形を頭の中で記憶していて、ピースを選んでいる」と分析しています。

 

凱成さんは数字も計算も大好きで、様々なドリルをこなしていき、ルートの計算式を落書き帳に書いたりもします。

 

そんな中、音楽の才能も開花してきます。

 

凱成さんは、お母さんの由起子さんが弾いているエレクトーンに興味を示し、家にあった音楽や譜面の本を見て、勝手に勉強をし、鍵盤を鳴らして耳と目で音の仕組みを覚えるようになり、一度聴いただけの曲を、譜面も見ずに完璧に弾きこなすことができるようになるのです。

 

凱成さんはギターを弾くお父さんとセッションしたり、音楽と親しんでいくうちに、「ピアニストになる」という夢を持つようになります。

 

聴覚過敏と視覚過敏に悩まされる日々

 

ジュニアクラシック音楽コンクール

 

ピアノの練習を飽きずにずっと楽しんでいた凱成さんですが、聴覚過敏の症状が出るようになり、凱成さんを苦しめるようになります。

 

ピアノの音も辛くなってきた凱成さんですが、特に気になったのが食事のときに食器から鳴る音。

 

そこで、食事の際は、プラスチックや紙の食器を使ったり、ピアノの練習の際はイヤーマフを使ったりと、音に対する工夫をして過ごすようになりました。

 

 

聴覚過敏の他に、凱成さんを苦しめる症状がもう一つあります。

 

視覚過敏とは、他人の視線などの視覚刺激を不快と感じる症状ですが、15歳のときの映像では、ピアノの演奏を発表する際に、目を閉じて演奏したり、観客と目を合わさないように俯いている様子がわかります。

 

過敏症状は次第にひどくなり、電車の中でも、目を閉じて声を出し、まわりの音をかき消さなければならないほどになっていました。

 

外出するのがが辛かった凱成さんですが、何度も積極的に外出を重ね、過敏症状を克服していきます。

 

やがて凱成さんはイギリスのトリニティ・カレッジ・ロンドンで大学卒業資格を取得し、全日本ジュニアクラシック音楽コンクール全国大会審査員賞を受賞するまでに成長するのです。

 

現在では、自身のオリジナル曲で単独コンサートを開催する活躍を見せています。

 

コンサートでは、観客の方を見ながら感謝の気持ちを伝え、曲を紹介できるようにもなったのです。

 

過敏症状は克服できる?

 

自閉症スペクトラム障がいの子を持つ親として今回の特集を見たときに、一番興味深いのが、過敏症状が克服できたという点です。

 

私のムスメも聴覚過敏や視覚過敏がありましたが、小学校の低学年あたりでその症状がだんだんとなくなってきました。

 

過敏症状がひどかったのが、幼稚園の行き渋りがあったときと、1年生の頃に6年生の女の子にいじめられていたときなので、精神的なストレスも、症状が強く出ることに影響しているように思います。

 

凱成さんは、思春期に過敏症状がひどくなったようなので、思春期はホルモンバランスの崩れによって精神的に不安定になりやすい時期ということが影響しているように思いました。

 

私のムスメも、思春期のストレスコントロールは気を付けてあげないとな、と思った次第です。

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紀平凱成さんのお父さんも有名人?

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番組では触れられなかったことですが、紀平凱成さんのお父さんである紀平延久さんは、Queen(クイーン)のトリビュートバンド、KWEENのメンバーで、ロジャーキヒラとしてドラムを叩いていた方のようです。

 

私の夫はQueenのファンで、KWEENのクラブチッタでの公演を実際に見に行ったそうです。

 

番組の映像の中で、凱成さんのお宅にいろいろな楽器が置かれていることと、「紀平」という苗字と、お父さんの風貌から、「KWEENのメンバーかも」と思ったようです。

 

映像では、延久さんと凱成さんがセッションする場面で、延久さんはギターを弾いているのですが、KWEENの中ではドラム担当なので、マルチプレイヤーなのかもしれませんね。

 

KWEENは、ご本家Queenにもその実力を認められ、日本とイギリスの両方のメディアに取り上げられたバンドですが、メンバーの脱退などで現在は解散状態にあるようです。

 

お名前で検索すると、紀平延久さんは現在、NHKのエグゼクティブプロデューサーをされているようです。

 

凱成さんの服装が、小さい頃から現在までの映像を見るととてもお洒落なことがわかるのですが、お父さんのセンスが反映されているのでしょうか。
(ヨウジヤマモトっぽいテイスト?)

 

クリエイティブなご両親のもとで育ったことも、凱成さんの音楽センスに影響していたりするのかもしれませんね。

 

今後のご活躍も楽しみです。

 

 

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